こんにちは
今日は、積立NISAでこのサイトでおすすめしている『全世界株式に投資した場合の元本割れの可能性』について考えていきたいと思います。
結論から言いますと、過去のデータを見ると20年間保有した場合の元本割れの可能性は0%となります。
この記事では、1987年の12月から全世界株式へ積立投資をした場合の利益率を分析していきます。
この記事を読むことで、積立NISAを20年間続けた場合の元本割れの可能性が限りなく低いことを理解し、安心して積立投資を始めることができるようになるはずです。
積立NISAの元本割れの可能性は?過去データから『0%』!?
過去データの分析
今回私はMSCIというサイトで全世界株式のデータをダウンロードし、分析を行いました。
下記画像の通り、1987年の12月から株価指数のデータをダウンロードすることが可能です。
1987年の12月の株価指数を100%と見立てて、何%になったかのデータになります。
1987年12月に1,000円だったとすると、1988年1月には1,023円、1988年2月には1,081円になったということです。
その横にある『1ヵ月』という欄は私が作ったもので、1ヵ月後に何%価格が増加したかという割合を示しています。
例えば1988年1月には1023円、1988年には1,081円なので (1081/1023)×100=5.6%増加となっています。
これを1年後、5年後、10年後、20年後というスパンに変更して見ていきます。
1年後の元本割れ率
では1年後から見ていきましょう。
改めて説明すると、『1年後の元本割れ率』というのは、例えば2000年1月の株価指数が1年後の2001年1月にマイナスになっている確率 というものです。
このブログを書いているときは1987年12月~2020年10月までの月別のデータがあり、サンプル数は383個あります。
結果としては元本割れ率は113/383 =29.5%となりました。
このマイナスになった区間としては、例えば2008年のリーマンショックなどの1年前に買っていた場合が該当します。
下のグラフは、1ヵ月ごとの株価指数の推移です。赤枠の部分がリーマンショックが起こった場所です。
2007年に買っていた場合は一年後に売却すると元本割れしてしまっていたことが分かります。
5年後の元本割れ率
次は5年後の元本割れ率を見ていきます。
ぱっと見で、明らかにプラスになった箇所が多いことが分かります。
元本割れ率は75/335で22.4%
1年間保持した場合よりも元本割れの可能性は低くなっています。
10年後、20年後の元本割れ率
では同様にして、10年後と20年後を見ていきましょう。
10年後からです。
元本割れ率は24/275で8.7%になりました。
続いて20年間保持した場合です。
20年間保持した場合の元本割れ率は0%!
1987年~2020年の間のどこの20年を取ってきても、買った時の株価指数を20年後に下回っているというパターンはありませんでした。
長期保有が勝利の鍵
さて、ここまで見てきたデータをまとめると、ある時全世界株式への投資を始めたとして下記のような元本割れ率になります。
1年後の元本割れ率 | 29.5% |
5年後の元本割れ率 | 22.4% |
10年後の元本割れ率 | 8.7% |
20年後の元本割れ率 | 0% |
一見して、長期で持つほど元本割れの率は低くなるということがわかります。
1年という短いスパンでは、元本が50%になることもありました。
しかし、リーマンショックなどの大暴落のあとも耐えて長期間持ち続けていればプラスに転じていることは、先ほども出した下のグラフで分かるかと思います。
ここまで行ったデータ分析で言いたいことは、長期間もつほど勝率は高くなるということです。
今後も全世界の経済は成長する
全世界株式に投資するというのは、全世界の経済が伸びることを信じるということです。
私はこれは当たり前だと思っていて、全世界に大企業や賢い経営者がいて、その人たちが経済を良くしていこうとしているのだから、世界経済が伸びるのは至極当然ではないでしょうか。
時折、先のコロナやリーマンショックなど世界全体の経済を揺るがす事件は起きてしまいます。
しかし、先ほど示した通り、リーマンショックの暴落はすでに払拭されており、コロナで下がった株価も2020年11月現在回復してきています。
世界経済は今後も右肩上がりに成長する可能性は限りなく高いです。
全世界株式への投資は元本割れのリスクが低い…が…
積立NISAを利用して、20年間の長期保有をするのであれば、過去のデータからは元本割れのリスクがほとんどないことは分かっていただけたかと思います。
ただ、月並みな言葉にはなりますが、未来がどうなるかなんてわかりません。
20年続く大恐慌が来ないと言い切ることはできません。
ですが、私はそんなことは起きないだろうと納得して長期投資を始めています。
結局、長期の積立投資は、自分が納得して始められるかが大事です。
なぜならば、長期投資の敵は不況などではなく自分自身だと考えているからです。
一番のリスクは暴落が来たときに、不安になって投げ売りしてしまうことです。
いろんな記事や情報を集めて、自分が納得して長期投資を始めるようにしましょう。
⇒【これを理解】積立NISAで損をする絶対やってはいけないこと